電子タバコは肺機能に悪影響を及ぼさない?CoEHARの最新レビューで判明

電子タバコは肺機能に悪影響を及ぼさない?CoEHARの最新レビューで判明 1

2025年3月|イタリア・CoEHARより発表された研究結果をご紹介します。

紙巻きたばこからの乗り換え手段として注目されるVAPE(電子タバコ)。その安全性についてはさまざまな議論がありますが、イタリア・カターニア大学の喫煙被害低減研究センター(CoEHAR)が発表した最新の包括的レビューで、「電子タバコが肺機能に与える影響は統計的に有意でない」ことが明らかになりました。


肺機能に「明確な変化なし」

このレビューでは、過去に行われた12の系統的レビューを対象に分析。喫煙歴の有無や、紙巻きたばことの併用かどうかに関係なく、電子タバコの使用が呼吸機能に明確な悪影響を与えたという証拠は見つからなかったとしています。

特に注目すべきは、紙巻きたばこから完全に移行した人だけでなく、併用している人や、そもそも喫煙歴がないVAPEユーザーにも、同様の傾向が見られた点です。


ただし、長期的な影響には要注意

このレビューでは短期~中期の研究が中心であるため、長期的な影響については今後のデータ蓄積が必要とのこと。研究を主導したラ・ローザ博士は「現在のところ、肺機能に目立った変化は見られないが、今後の長期研究が重要」とコメントしています。


喫煙者にとっての選択肢として

今回のレビューは、従来の紙巻きたばこのリスクを考えたとき、よりリスクの低い代替手段としてのVAPEの可能性を再確認するものとも言えるでしょう。

CoEHARは、過去にも「VAPEは呼吸症状(咳・喘鳴・息切れ)を悪化させる傾向は見られない」とする研究結果を発表しており、喫煙者の禁煙・切り替えをサポートする視点からの検証を継続しています。


まとめ

  • VAPEは短期的・中期的には肺機能に有意な影響を及ぼさない可能性が高い
  • 今後の長期データの蓄積が不可欠
  • 喫煙者にとっては、ハームリダクション(害の軽減)として有力な選択肢の一つ

CoEHARとは?

CoEHAR(Center of Excellence for the Acceleration of Harm Reduction)は、イタリア・カターニア大学内に設立された国際的な研究センターです。
喫煙による健康被害を科学的根拠に基づいて減らす(ハームリダクション)ことを目的に、呼吸器学・疫学・臨床研究・公衆衛生などの専門家が集結し、電子タバコをはじめとする代替製品の安全性や有効性について研究を行っています。


※元記事(英語)はこちら:Clearing the Air – Vapes have no significant impact on lung function


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